2023/05/25 UPDATE
石塚 伸一(人間・科学・宗教総合研究センター・研究フェロー、名誉教授)【 >> CrimRCセンター長インタビュー(2016〜2021年度)】
本ユニットは、20年余の薬物依存・薬物政策研究の成果を踏まえ、薬物事犯に対する司法・医療・福祉等を包括した総合的で実践的な政策(先進的刑事政策スキーム)を提言する。本ユニットのテーゼ(「統制・処罰から回復・支援への転換」)は、日本の刑事司法に対し大きな変革を求めるものである。政策提言を社会に定着させるためには、地方政府や地域社会、そして一般市民の薬物問題や刑事司法に対する知識と意識の涵養が不可欠となる。よって、ICTを活用した新しい法教育システムの構築(「メタバース模擬裁判」)も併せて試行する。
アディクション(嗜癖・嗜虐行動)は、“孤立の病”であり、“立ち直り”のためには、刑事司法の枠組みだけにとどまらない総合的な支援が必要である。統制・処罰から回復・支援への転換を支える社会的基盤の創出を目指す。