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Criminology Research Center(CrimRC)

犯罪学研究センター

犯罪学CaféTalk

犯罪学cafetalk

犯罪学研究センター(CrimRC)の研究活動に携わる研究者について、気軽に知っていただくコーナー。研究の世界に馴染みのない方も、これから研究者を目指す学生の皆さんにも、是非読んでほしい内容です。

※インタビュー内容および所属・肩書は、各取材時点の情報です。

小正 浩徳 准教授(本学心理部 /犯罪学研究センター「臨床司法心理学」ユニット長)SEE MORE
小正 浩徳 准教授
今もっとも関心を寄せている研究テーマとは?
「死生観及び死生観教育です。『死』とは『生きる』とは、と考えていくにつれ、人は一人で生きているわけでないということに思い至りました。当時すでに心理職としてカウンセリングを行っていたのですが、対人支援において、その人の『こころ』に関わるとは『いのち』に関わることであり、他者の『いのち』に関わる者としてまず自分自身の『いのち』に向きあうことが必要なのではないかと思うようになったのです」
札埜 和男 准教授(本学文学部/犯罪学研究センター「法教育」ユニット長)SEE MORE
札埜 和男 准教授
高校から大学の教員になったきっかけとは?
「博士号(文学)を取得したことも大きいですが、当時勤めていた京都教育大学附属高等学校の校長でおられた安東茂樹先生(京都教育大学名誉教授)の助言が大きいです。安東先生は、『札埜さん、今後どんな人生を望まれますか。進む道はこれしかない、という考えも勿論ありますが、選択する段になって、この道がある、あるいはこの道もある、どれを選ぼうか、と選択肢をできるだけ多く持つ人生のほうが豊かだと思いませんか』と私に仰ったのです」
石塚 伸一 教授(本学法学部 /犯罪学研究センター長)SEE MORE
石塚 伸一 教授
100年後の犯罪学はどうなっていると思われますか?
「2つあります。無くなっているか、犯罪学が法律学など他の学問領域を支配しているかじゃないでしょうか?今はその分岐点にあると思います。犯罪学に対する社会的ニーズが高まっているものの、それを犯罪学という枠組みの中でやる必要があるのかという大きな課題があります」
黒川 雅代子 教授(本学短期大学部・犯罪学研究センター 副センター長)SEE MORE
黒川 雅代子 教授
黒川先生にとって研究とは?
「大切な人との死別は、過去と現在と未来が分断されるような出来事です。私にとって『遺族支援』や『あいまいな喪失』を研究することは、人々が喪失によって分断された状況から、もう一度未来を作っていくためにはどのような支援が必要なのかについて考えていくことです。それが自分の研究をしていく意義だと思っています」
浜井 浩一 教授(本学法学部教授・犯罪学研究センター 国際部門長)SEE MORE
浜井 浩一 教授
浜井先生の行っている研究とは?
「私は、基本的に行動科学のメソドロジー(方法論)を使って、犯罪現象や犯罪に対する人々のリアクション、すなわち厳罰化を求める声や犯罪者への偏見や差別、スティグマをも理解し、犯罪が発生するメカニズム、そして収束していくメカニズムの解明をしています」
武田 俊信 教授(本学文学部/犯罪学研究センター 司法心理学ユニット)SEE MORE
武田 俊信 教授
武田先生にとって研究とは?『自分を試す』
「自分を試すことですね。そして、研究の結果として、社会や将来の世代に貢献できるというのが魅力的だなと思います。私は主に英語の論文を書いているのですが、その論文を専門雑誌に投稿すると、日本の研究者なんか全く知らないようなその道のエキスパートたちが私の論文を評価するのです。論文の内容そのものによって、見ず知らずの海外の方にも評価されうる点が、私にとっての研究の醍醐味です」
玄 守道 教授(本学法学部/犯罪学研究センター「性犯罪」ユニット研究員)SEE MORE
玄 守道 教授
玄先生にとって研究とは?『知りたいことの解明』
「自分が知りたいこと・解明したいことがあって、それをなんとか本を読みながら考えて、結果を出すということの繰り返しです。もちろん1つの論文で答えが出るわけでもないですし、10年経ったから完全に解明できたとは思いませんが、その時々で自分が知りたい、もっと深く追求したいことを調べて、自分なりの結論を出すということです」
加藤 武士 氏(木津川ダルク代表/犯罪学研究センター嘱託研究員)SEE MORE
加藤 武士 氏
加藤さんにとって研究とは?『回復を伝える』
「依存症からの回復とは、リカバリーという言葉があるように『元の状態に戻る』ということなんですが、僕たちは回復だけでなく、成長までが1つのプロセスだと思っています。つまり、薬物を使わない生き方を日々継続しているということが、回復と成長に繋がるのではないかと思います。決してゴールはありません」
中村 有利子 氏(本学法学部教務課 ローライブラリアン/犯罪学研究センター「法教育・法情報」ユニットメンバー)SEE MORE
中村 有利子 氏
中村さんにとって「法情報」を伝えることとは?
「『道を切り拓く力』だと思います。法律を学ぶことで、人生で起きる様々な障害や問題から自分を守るだけでなく、それらを打破することができます。これからもローライブラリアンとして、たくさんの方の学びの手助けをしていきたいです」
中根 真 教授(本学短期大学部・こども教育学科教授/犯罪学研究センター「保育と非行予防」ユニット長)SEE MORE
中根 真 教授
中根先生にとって「研究」とは?
「『雑務への怒りと反動』です…(笑)現在、私は短期大学部長を務めていますが、学部長は何でも屋と言いましょうか、『雑務長』なんて言う人もいるくらい多忙なのです。けれど、『目の前の雑務が終われば研究ができるかも!』と思うと、自然と目が輝き力が湧いてきます」
津島 昌弘 教授(本学社会学部 /犯罪学研究センター 研究部門長)SEE MORE
津島 昌弘 教授
津島先生にとって「研究」とは?
「『挑戦と“果実”』です。研究は、自分が楽しいからやる、いわゆる遊びの側面があります。ただ、職に就くと定期的に論文を書いて成果を生み出さないといけません。楽しさよりも苦しさが生まれてくることもあります。でも、苦しみながらも、そこを抜けると、新たな楽しさを発見します」
赤津 玲子 准教授(本学文学部/犯罪学研究センター「対話的コミュニケーション」ユニット研究員)SEE MORE
赤津 玲子 准教授
コミュニケーションをとる際に心掛けていることはありますか?
「カウンセリングでご夫婦やご家族と話す時は『何を1番言いたいのか』『何をして欲しいのか』ということを考えながら聞いたり話したりするようにしています。逆に学生さんと話す時は楽しくコミュニケーションを取るようにしています。」
伊東 秀章 講師(本学文学部/犯罪学研究センター「対話的コミュニケーション」ユニット研究員)SEE MORE
伊東 秀章 講師
現在の研究は、社会にどう役に立つと思いますか?
「やっぱり1番は臨床心理学が専門なので、患者さんやクライアント、悩んでいる人やその家族、またその人たちを支える関係者にとって意義があるものになればいいなと思っています。」
佐々木 大悟 准教授(本学短期大学部/犯罪学研究センター「矯正宗教学」ユニット研究員)SEE MORE
佐々木 大悟 准教授
宗教者の視点から、罪を犯した人の立ち直りには何が必要だと感じますか?
「浄土真宗ということもあるのですが、人には罪を犯すことがあるという哲学を伝えること、あとは出所後などの支援(保護)の役割で、身近に見ている人・支える人がいるということを示すことかと思います」
斎藤 司 教授(本学法学部部教授・犯罪学研究センター「性犯罪」ユニット長)SEE MORE
斎藤 司 教授
研究を通じて「社会の一部を明らかにし、社会を変化させている」と実感するときはありますか?
「社会を明らかにすることは、ある意味『真理』を知るということです。そういう意味では、100%の『真理』に近づくことは不可能なのかなと。でも、それで諦めて、『どうせ到達できないんだからもういいや』と思わず、できるだけ100%に近付くことを意識しています」
吉川 悟 教授(本学文学部/犯罪学研究センター「対話的コミュニケーション」ユニット長)SEE MORE
吉川 悟 教授
吉川先生にとって「研究」とは?『今までにない新しい方法、手続きをみつけると、楽しい臨床ができる』
「よくあるオリエンテーションなんかだと、やはり基本的な人間関係の作り方はこうなんだということを決めてやり始めるでしょ?それって不自由だと思うんですよ。表面的に『あんなことをすれば良い、こうすれば良い』という理屈でやるのではなくて、目の前にいる人のための役に立たなければいけません。やっぱり、臨床はサービス業ですから」
ディビッド・ブルースター氏(犯罪学研究センター・博士研究員)SEE MORE
ディビッド・ブルースター氏
日本に関心を持ち、日本で研究をしようと思ったのは?
「日本は犯罪学者、特に欧米の犯罪学者にとって非常に興味深い国です。日本には、欧米の犯罪学のカテゴリーに収まらない重要な事例がよく見られます。私も日本に来てから“日本はここが適合しない、ここも適合しない、独自の特別なカテゴリーがある”という感覚を常に持っています。」
上田 光明氏(ATA-net研究センター 博士研究員・犯罪学研究センター 嘱託研究員)SEE MORE
上田 光明氏
日本と世界の犯罪学研究で「ここが違うな」と感じたところがあれば教えてください。
「世界の犯罪学研究には、実証研究、特に数量的データを使った計量研究といわれるものが多いと思います。日本ではこの計量研究が非常に少ないです。その原因としては、使えるデータの有無が関係しています。日本には個人レベルのデータの蓄積が少ないのです。官庁統計を使って分析することは出来ますが、個人ではなく社会レベルの分析になるので自ずと視野が狭まってしまいます」
広川 義哲 講師(本学非常勤講師・犯罪学研究センター「保育と非行予防」ユニット研究員)SEE MORE
広川 義哲 講師
広川先生が研究されていることは何ですか?
「「教育哲学の領域で、カール・ヤスパースという人物の研究をしています。哲学者であるカール・ヤスパースの考えを教育思想として読み解き、同時に、カール・ヤスパースその人の人生の軌跡を成長の道筋として辿っています」
井上 見淳 准教授(本学社会学部・犯罪学研究センター「矯正宗教学」ユニット研究員)SEE MORE
井上 見淳 准教授
井上先生にとって、研究とは何ですか?
「『親鸞聖人にお会いする道』です。親鸞聖人が何をおっしゃりたかったのか、どういう境地におられたのか、僕はこれからどれだけ味わえるんだろうと思っています。研究していると、ふと親鸞聖人の言葉について、『ああ、これ。こういう意味やったんや』とか『ああ、だからこれ、こういう説かれ方されてるんや』と気付く時があります。まさに点と点が線でつながる、というかね。その時、『親鸞さま、これ、こういう意味だったんですね』って感じで、少し親鸞聖人にお会いした気持ちになるんですよ。」