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Criminology Research Center(CrimRC)

犯罪学研究センター

アジア犯罪学会 第12回年次大会(ACS2020)
プログレスレポート

ACS2020 大会成果報告

アジア犯罪学会 第12回年次大会(ACS2020) プログレスレポート

龍谷大学がホスト校となり、2021年6月18日(金)〜21日(月)の4日間にわたり国際学会「アジア犯罪学会 第12回年次大会(Asian Criminological Society 12th Annual Conference, 通称: ACS2020)」をオンラインで開催しました。2014年の大阪大会に次いで国内では2回目の開催となる今大会では、アジア・オセアニア地域における犯罪学の興隆と、米国・欧州などの犯罪学の先進地域との学術交流を目的としています。
大会の全体テーマには『アジア文化における罪と罰:犯罪学における伝統と進取の精神(Crime and Punishment under Asian Cultures: Tradition and Innovation in Criminology)』を掲げ、「世界で最も犯罪の少ない国」といわれる日本の犯罪・非行対策と社会制度・文化に対する理解を広めることを目指しました。

○アジア犯罪学会 第12回年次大会(ACS2020)公式HP
○関連NEWS

LIVEで行われた本大会の基調講演(Keynote Session with Q&A Session), 全体講演(Plenary Session with Q&A Session)の概要を紹介します。

基調講演 [KY01]
Prof. Shadd MarunaSEE MORE
パンデミック期における収容者の釈放と出所者の社会復帰:英国の刑務所から得た知見
Rehabilitation and Prison Release during the Pandemic: Perspectives from British Prisons
〔講演者〕シャッド・マルーナ(クイーンズ大学 社会科学・教育・ソーシャルワーク学部 教授,イギリス)
〔司 会〕津島 昌弘(龍谷大学 社会学部 教授)
基調講演 [KY02]
Prof. David GarlandSEE MORE
「Penal Populism(ポピュリズム刑事政策)」は、何が問題か?
What's wrong with "penal populism"? Politics, the public, and penological expertise.
〔講演者〕(ディビッド・ガーランド(ニューヨーク大学 教授(法社会学),アメリカ))
〔司 会〕ディビッド・ブルースター(金沢美術工芸大学 専任講師)
基調講演 [KY03]
Prof. Lorraine MazerolleSEE MORE
COVID-19(新型コロナウイルス)のパンデミック期の公衆衛生規制における警察活動:法の支配の維持と住民保護に直面して手続き的公正の果たすべき役割
Policing Health Regulations during the COVID-19 Pandemic: The Role of Procedural Justice Encounters in Maintaining the Rule of Law and Protecting the Population
〔講演者〕ロレイン・マッツェロール(クイーンズランド大学 犯罪学部 教授,オーストラリア)
〔司 会〕上田 光明(同志社大学 高等研究教育院 准教授)
基調講演 [KY04]
Prof. Dennis S. W. WongSEE MORE
青少年間におけるサイバー犯罪の加害と被害:広がり・リスク要因および防止戦略
Cybercrime Perpetration and Victimization among Adolescents: Prevalence, Risk Factors and Preventive Strategies
〔講演者〕デニス・SW・ウォン(香港市立大学 社会・行動科学部 教授,香港)
〔司 会〕笹倉 香奈(甲南大学 法学部 教授)
全体講演 [PL01]
Prof. Anqi ShenSEE MORE
現代中国における国内移民、犯罪および刑罰:女性出稼ぎ労働者と犯罪活動への関与
Internal Migration, Crime, and Punishment in Contemporary China: Migrant women and their involvement in criminality
〔講演者〕アンキ・シェン(ノーザンブリア大学法学部,イギリス)
〔司 会〕宮澤 節生(神戸大学名誉教授, アジア犯罪学会会長)
全体講演 [PL02]
Ass. Prof. Mai SatoSEE MORE
死刑廃止のための様々な政策:死刑反対に向けた国際的支援活動
Politics of abolition: international advocacy against the death penalty
〔講演者〕佐藤舞(オーストラリア・モナッシュ大学犯罪学准教授、エレオス・ジャスティス研究所所長)
〔司 会〕石塚伸一(龍谷大学 法学部 教授)
全体講演 [PL03]
Prof. John PrattSEE MORE
ポピュリズムに対する解毒剤としてのパンデミック:移動規制とCOVID-19(新型コロナウイルス流行)
Pandemic as an Antidote to Populism: Punishment、 Immobilization and Covid-19
〔講演者〕ジョン・プラット(ヴィクトリア大学ウェリントン 犯罪学研究所 教授、ニュージーランド)
〔司 会〕浜井浩一(龍谷大学 法学部 教授)
全体講演 [PL04]
Asst. Prof. Adam LyonsSEE MORE
現代日本の刑事施設における教誨
Prison Ministry in Contemporary Japan
〔講演者〕アダム・ライオンズ(慶應大学 商学部 専任講師)
〔司 会〕石塚伸一(龍谷大学 法学部 教授)
全体講演 [PL05]
Prof. Doris C. ChuSEE MORE
女子受刑者の更生プログラムへのポジティブ心理学的介入の適用
The Application of Positive Psychology Intervention to Female Inmates’ Rehabilitation Program
〔講演者〕ドリス・C・チュウ(国立中正大学 犯罪学部 教授,台湾)
〔司 会〕平山 真理(白鴎大学 法学部 教授)
全体講演 [PL06]
Prof. Natti RonelSEE MORE
スピリチュアル犯罪学とポジティブ犯罪学:既存の知識の現代的応用
Spiritual and Positive Criminology - contemporary applications of established knowledge
〔講演者〕ナッティ・ローネル(バル=イラン大学 社会科学部 教授,イスラエル)
〔司 会〕津富 宏(静岡県立大学 国際関係学部 教授)
全体講演 [CL]
Prof. Koichi HAMAISEE MORE
“安全な”国の犯罪学のパラドックス 日本の事例から ―日本はいかにして低犯罪率を維持してきたのか?ー
The paradox of criminology in a ‘safe’ country: The case of Japan – How has Japan maintained a low crime rate?
〔講演者〕浜井 浩一(龍谷大学 法学部 教授)
〔司 会〕古川原 明子(龍谷大学 法学部 教授)

◎ LIVEプログラム一覧:

ゲスト・スピーカーのAbstract(英語演題)はオフィシャルサイトを参照のこと。
ACS2020 Program

ACS2020 Online Program Collection

ACS2020 サイドイベント「龍谷コングレス2021」
成果報告

ACS2020 サイドイベント「龍谷コングレス2021」成果報告

龍谷大学 犯罪学研究センター(CrimRC)は、2016年に発足以来、日本国内および東アジアの犯罪学研究・教育・社会実装の拠点となるべく活動してきました。
今回のACS2020の開催(英語)を記念し、サイドイベント(日本語)として「龍谷コングレス2021 〜人に優しい犯罪学の過去・現在・未来〜」を企画しました。4日間のプログラムは、龍谷大学ATA-net研究センターおよび一般社団法人刑事司法未来との協働によって、犯罪学教育のICT化、龍谷ならではの新しい刑事政策構想、テロとの戦いと国際人権、多様な生き方と薬物政策など、幅広いテーマをめぐるものになっています。

○関連NEWS

【サイドイベント1日目】
「バーチャル犯罪学カリキュラム構想〜こんな犯罪学部で勉強してみたい!」SEE MORE
当センターの教育部門作業部会で検討している「ウイズ・コロナの時代のICTを活用した犯罪学部のカリキュラム構想」について報告。犯罪学カリキュラムおよび模擬授業動画の紹介の後、参加者全体のディスカッションを実施し、新時代の犯罪学について広く検討しました。
〔キーワード〕犯罪学, 大学教育, ICT, パラダイム, 学融
【サイドイベント2日目】
「戦争と犯罪 〜グアンタナモ収容所で何が起きたのか?そして、いまは?〜」SEE MORE
米国政府が秘密裏に設置した「グアンタナモ収容所」に罪状のないまま長期にわたり拘束された被害者であるモハメドゥ・ウルド・スラヒ氏をゲストにお迎えし、オンライン・インタビューを実施。いまなお存在するグアンタナモ収容所の実態が浮き彫りになりました。
〔キーワード〕国際人権, 人権侵害, 戦争と犯罪, テロ, グアンタナモ
【サイドイベント3日目】
「課題共有型“えんたく” 大麻論争とダイバーシティー(多様性):薬物使用は、犯罪か?」SEE MORE
世界では大麻に対する規制が緩和されつつあるにも関わらず、日本では逆に大麻使用罪を設けて規制を強める動きになっています。本イベントでは、ATA-netが推進する「課題共有型円卓会議“えんたく”」を活用し、大麻に関する課題を共有しました。
〔キーワード〕薬物政策, 大麻, えんたく
【サイドイベント4日目】
「『龍谷・刑事政策構想』発表 市民のための刑事政策構想〜人に優しい刑事政策をめざして〜」SEE MORE
1.研究部門からの報告、2.本年3月に開催された第14回国連犯罪防止刑事司法会議(京都コングレス)の振り返り、3.「人に優しい犯罪学とは何か?」をテーマに、3部構成で実施。参加者約50名とともに課題や疑問を共有するラウンドテーブルディスカッションを行いました。
〔キーワード〕刑事政策, 刑事司法, 政策提言, 犯罪学, コングレス